ページ コンテンツ
MENU

2次関数と線分(長さ・正方形になるような点)(基~標準)

 今回は、グラフと線分の長さについての問題を扱う。

まずは、座標を文字で表す練習をし、次に長さを文字で表す練習をしよう。

 久々の更新です。 

 

前回 2次関数と直線の交点(基~標)

次回 

※未チェック

 

 

1. 座標と文字

例題01

下の図のような、y=\frac12 x^2 のグラフ上の点A, Bについて

  f:id:keimathchem:20191226163846p:plain

(1) 点Aの座標を求めなさい。

(2) 点Bの座標を t で表わせ。

(3) 点Bと y 軸について対象な点Cの座標を t で表わせ。

 

解説

(1) x の値を式に代入するこで y の値を得られる。

(2) x の値が文字で置かれていても、同様に式に代入すればよい。

(3) 点Bの x 座標が t ならば、点Cの x 座標は -tとなる。

 

(1)

図より、点Aのx 座標は 2 であるから、

x=2y=\frac12 x^2代入して

  y=\frac12 ×2^2

   y=2

よって、

   A(2, 2) ・・・答

 

(2)

x=t を y=\frac12 x^2 に代入し

  y=\frac12 ×t^2=2t^2

よって、

   B(t,\frac12 t^2) ・・・答

 

(3)

点Cは、点Bと y 軸に関して対称な点だから

 点Cの x 座標は ー t

 y 座標は点Bの y 座標と等しい

ゆえに、

  C(-t,\frac12 t^2) ・・・答

 

解答

(1) A(2, 2) 

(2) B(t,\frac12 t^2)

(3) C(-t,\frac12 t^2) 

 


練習問題01

 図のように、y=x^2 のグラフ上に2点A,Bがある。直線ABはx軸に平行であった。点Aのx座標が正であるとき

  f:id:keimathchem:20191226164734p:plain

(1) 点Aの x 座標を t としたとき、点A, Bの座標を t で表わせ。

(2) 点Bの x 座標を t としたとき、点A, B の座標を t で表わせ。


 

2.座標と長さ①

例題02

(1) xy 平面上に点A (3,2) がある。x 軸に平行で点Aを通る直線と y 軸との交点をB, y 軸に平行で点Aを通る直線と x 軸との交点をCとする。

 ①ABの長さを求めよ。

 ②ACの長さを求めよ。

 f:id:keimathchem:20191226165348p:plain

 

 

(2) y=\frac12 x^2のグラフ上に点Aがある。x 軸に平行で点Aを通る直線と y 軸との交点をB, y 軸に平行で点Aを通る直線と x 軸との交点をCとする。点Aの x 座標を tとしたとき、

 ①ABの長さを t で表わせ。

 ②ACの長さを t で表わせ

 f:id:keimathchem:20191226165802p:plain

 

 

解説

 

  ある点の座標がわかれば、その点から軸におろした垂線の長さがわかる。 

 これは座標が文字で置かれていても変わらない。

 

(1)

点A(3,2)は原点から, 

  右 (x 軸方向) に3、

  上 (y 軸方向) に2

のところにある

 

f:id:keimathchem:20191226170422p:plain

よって、

  AB=3

  AC=2

 

(2)

(1)と同様に考える

点 A の座標は

 A (t,\frac12 t^2)

よって、

    AB=t

    AC=\frac12 t^2

 

 

解答

 (1) AB =3,AC=2

 (2) AB=t, AC=\frac12 t^2

 


練習問題02

図のように、y=2x^2のグラフ上に点Aがある。x 軸に平行で点Aを通る直線と y 軸との交点をB, y 軸に平行で点Aを通る直線と x 軸との交点をCとする。点Aの x 座標を tとしたとき、

(1) ABの長さを t で表わせ。

(2) ACの長さを t で表わせ。

 

 f:id:keimathchem:20191230021752p:plain

 


 

 

3. 正方形になる条件①

例題03

 図のように、関数 y=x^2 上に x 座標が正であるような点Aをとる。点Aから垂線をおろし、x 軸との交点をBとする。 点A,B と y 軸に対称な位置に点C,D をとる。このとき、以下の問に答えよ。

f:id:keimathchem:20191230022453p:plain

(1) 点Aの x 座標を t とするとき、AB, ADの長さをそれぞれ t で表わせ。

 

(2) 長方形ABCDが正方形であるとき、点Aの座標を求めなさい。

 

(3) 長方形ABCDの周の長さが48となるとき、点Aの座標を求めなさい。

 

解説

正方形では、 各辺の長さが等しい。

 AB = AD 

 の方程式をたてればよい。 

 

(1)

点A,Dの座標は

 A(t,t^2)

 D(-t,t^2

である。 (t>0)

 

f:id:keimathchem:20191230023546p:plain

よって、上図より

 AB=2t

 AD=t^2

 

(2)

四角形 ABCD が正方形のとき

 AB = AD 

よって、

 2t = t^2

これを解いて

 t =0,2

A の x 座標は正だから

 t=2

ゆえに、 

 A(2,4)

 

(3)

長方形の周の長さを文字で表すと

 周の長さ=( AB + AD)×2=2t^2+4t

周の長さが48なのだから、

 2t^2+4t=48

 t^2+2t-24=0

 (t+6)(t-4)=0

  t=-6,4

点A の x 座標は正だから

  t=4

よって、

       A(4,16)

 

解答

(1)

 AB=2t,AD=t^2

(2)

 AB = AD だから

  2t = t^2

   t=2 (t>0)

 ゆえに、 

  A(2,4)

(3)

 周の長さが48であるから

  2t^2+4t=48

   t=4 (t>0)

 よって、

  A(4,16)

 


練習問題03

 (1) 放物線 y=ax^2 と正方形ABCDがある。2点A,Dは y=ax^2 上、2点B,Cは x 軸上にある。Aの x 座標が 2 のとき、a の値を求めなさい。

f:id:keimathchem:20191230030540p:plain

 

(2) 2点A, Bは、関数 y=\frac12 x^2 のグラフ上の点で、直線ABは x 軸と平行である。2点A, Bから垂線をおろし、x 軸との交点をP,Qとおく。点Aのx座標が正のとき、以下の問に答えなさい。

 ①長方形APQBが正方形であるとき、点Aの座標を求めなさい。

 ②長方形APQBの周の長さが30であるとき、点Aの座標を求めなさい。

 f:id:keimathchem:20191230025418p:plain

 


 

 

3.座標と長さ②

例題04

 図の点Aのx 座標を t (t>0) とする。

 (1) 2点B, Cの座標を tで表わせ。

 (2) ABの長さを tで表わせ。

 (3) ACの長さを t で表わせ。

 

f:id:keimathchem:20200113191632p:plain

 

解説

数直線上の2点 A(x_a), B(x_b) 間の距離は

   AB=x_b-x_a 

引く順番に気をつけよう。

 ・横線の場合 

   グラフ上で、右にある点から左にある点を引く

 縦線の場合 

   グラフ上で、上にある点から下にある点を引く

 

例えば、

 f:id:keimathchem:20200113191023p:plain 

 A(2,3)B(5,3) のとき AB=5-2=3

 

 A(2,3)C(2-4) のとき AC=3-(-4)=7

 

補足 引く順番と絶対値記号

本来は 以下のように絶対値記号がついている。  

 AB=|x_b-x_a| (| |)は絶対値記号

例えば、

 A(2,3)B(5,3) のとき

  AB=5-2=|+3|=3

  AB=2-5=|-3|=3

となり、どっちから引き算しても距離がマイナスになることはない。

ただし、中学校範囲では、文字を含んだ絶対値記号の処理を習わないので、先にあげた順番で計算するとよい。

 

 (1)

 BはAと対象な位置にあるので

  B(-t,t^2)

 Cの x 座標は Aの x 座標と等しいので

  C(t,\frac12 t^2)

 

(2)

 A(t,t^2) と  B(-t,t^2) 間の距離は

 グラフ上で右にあるAから、左にあるBを引く

  AB=t-(-t)=2t

 

(3)

 A(t,t^2)C(t,-\frac12 t^2) 間の距離は

 グラフ上で上にあるAから、下にあるCを引く

  AC=t^2-(-\frac12t^2)=\frac52 t^2

 

解答

(1) B(-t,t^2) C(t,\frac12 t^2)

(2) AB=2t

(3) AC=\frac52 t^2

 


練習問題04

(1) 図の点Aのx座標をt (t>0) とする。

 ① 2点B, Cの座標を tで表わせ。

 ② ABの長さを tで表わせ。

 ③ ACの長さを t で表わせ。

f:id:keimathchem:20200113192348p:plain

 

(2) 2つの放物線 y=\frac12 x^2y=-x^2 のグラフ上にそれぞれ x 座標が等しい点A, Bをとる。また、B, Aの y 軸に関する対象点をそれぞれC, Dとする。点Aのx 座標が正であるとき

① 長方形ABCDが正方形のとき、点Aの座標をもとめよ。

② AB=2ADとなるとき、点Aの座標を求めよ。

f:id:keimathchem:20200113193042p:plain

 

 

(3) 2つの放物線 ①y=x^2と ②y=\frac12 x^2がある。①上に2点A,Bがあり、直線ABは x軸と平行である。点A,Bからそれぞれ y 軸に平行な直線を引き、②と交わる点をそれぞれP,Qとする。長方形APQBが正方形となるとき、点Aの座標を求めなさい。

f:id:keimathchem:20200113193448p:plain

 


 

4. 座標と長さ③

例題05

図のように、3つの放物線

  ① y=x^2

  ② y=\frac14 x^2

  ③ y=-\frac12 x^2

がある。①,②,③のグラフ上にそれぞれ点A,B,Cとる。AB,ACがそれぞれ x 軸, y 軸と平行である。Aの x 座標を t (t>0)とするとき,

 (1) 点B,Cの座標をそれぞれ t で表わせ。

 (2) AC=2AB であるとき、点Aの座標を求めよ。

 f:id:keimathchem:20200113202224p:plain

 

 

解説

点Aと点Bは y 座標が等しいので、

②の式に Aの y 座標を代入すると

Bの x 座標が出せる。

 

(1)

A(t,t^2)とおける。

点Bは、点Aと y 座標が等しいので

y=\frac14x^2y=t^2 を代入する

 

 t^2=\frac14x^2

 x^2=4t^2

  x=±2t4

点Bは点Aより右側にあるので

 x=2t

よって、

 B(2t,t^2) ・・・答

一方で、点Cの座標は

 C(t,-\frac12 r^2) ・・・答

 

(2)

AC,ABの長さは

 AC=t^2-(-\frac12 t^2)=\frac52 t^2

 AB=2t-t=t

よって、

 AC=2AB 

 \frac52 t^2=2t

 t(5t-4)=0

  t=\frac45 (t>0)

よって、

 A(\frac45,\frac{16}{25})

 

解答

(1)

 B(2t,t^2) C(t,-\frac12 r^2)

 (2)

 AC=\frac52 t^2

 AB=t

よって、

 \frac52 t^2=2t

  t=\frac45 (t>0)

ゆえに、

 A(\frac45,\frac{16}{25})

 

  


練習問題05

(1) 2つの放物線 y=x^2y=ax^2 (1<a) がある。y 軸上に点Pをとり,点Pを通り x 軸に平行な直線と, 2つの放物線の交点をA,B,C,Dとする。点Cの x 座標が3であるとき、AC:CD=4:1 が成り立つという。a の値を求めなさい。

 f:id:keimathchem:20200113204225p:plain

 

(2) 放物線 y=x^2 と直線 y=-x+4がある。x 軸上の正の部分に2点P, Q, 放物線上にS, 直線上にRをとり、正方形PQRSをつくる。このとき、Pの座標を求めなさい。 

f:id:keimathchem:20200120011744p:plain

 

(3)放物線 y=x^2 と放物線 y=\frac12 x^2 上のx軸上の正の部分にそれぞれ2点A,Bをとり、四角形ABCDが正方形になるように点C,Dをとったところ、点Dは y=\frac12 x^2上にあった。このとき、点Aの x 座標を求めなさい。

f:id:keimathchem:20200120012139p:plain

 

 

(4) 右の図において、放物線 y=\frac12 x^2 上の x座標が-2,4である点をP,Qとする。また点Pを通り、傾き-\frac12の直線を L]とする。このとき、線分PQ上に点Aをとり、Aから y軸と平行に引いた直線と直線 L]との交点をB, Bから x軸と平行に引いた直線と放物線との交点をCとして、正方形ABCDをつくる。このとき点Cのx座標を求めなさい。

f:id:keimathchem:20200126220034p:plain

 


 

解答

練習問題01

(1) A(t,t^2),B(-t,t^2)

(2) A(-t,t^2),B(t,t^2)

 

練習問題02

(1) AB=t

(2) AC=2t^2

 

練習問題03

(1)

 Aの座標は (2,4a) なので

 AB=4 AC=4a

よって、

 4a=4

  a=1

 

(2)

 Aの座標を (t,\frac12 t^2) とする

   AB=2tAP=\frac12 t^2

 であるから

  2t=\frac12 t^2

  t(t-4)=0

   t=4 (t>0)

 よって、A(4,8)

 

 周の長さが30であるから

  2(2t+\frac12t^2)=30

  t^2+4t-15=0

 解の公式より

   t=-2+\sqrt{19} (t>0)

 よって、A(-2+\sqrt{19}, \frac{23-2\sqrt{19}}{2})

 

練習問題04

(1) 

 ① B(-t,2t^2)C(t,t^2)

 ② AB=t-(-t)=2t

 ③ AC=2t^2-t^2=t^2

 

(2)

 A(t,\frac12 t^2) (t>0)とすると

 B(t,-t^2) 

 C(-t,-t^2) 

 D(-t,\frac12 t^2)

とおける。

 AD=t-(-t)=2t

 AB=\frac12 t^2-(-t^2)=\frac52 t^2

長方形ABCDが正方形のとき

 AB=AD

  \frac52 t^2=2t

  t(5t-4)=0

   t=\frac45 (t>0)

よって、A(\frac45,\frac{8}{25})

 

 AB=2AC より

 \frac52t^2=2×2t

 t(5t-8)

  t=\frac85 (t>0)

よって、A(\frac85, \frac{32}{25})

 

(3)

A(t,t^2) (t>0) とすると

 B(-t,t^2) P(t,\frac12 t^2) Q(-t,\frac12 t^2)

となる。

 AB=t-(-t)=2t

 AP=t^2-\frac12 t^2=\frac12 t^2

長方形APQBが正方形のとき

 AP=AB 

 \frac12 t^2=2t

 t(t-4)=0

  =4 (t>0)

よって、A(4,16)

 

練習問題05

(1)

1<a なので、点Cは y=ax^2 上の点である。

よって、C(3,9a^2)

また、点Dの y 座標は y=9a^2 なので

 9a^2=x^2

  x=3a

よって、D=(3a,9a^2)

ゆえに、

 CD=3a-3

 AC=3a+3

よって、

 AC:CD=4:1

 AC=4CD

 3a+3=4(3a-3)

 9a=15

  a=\frac{5}{3}

 

(2)

P(t,0) (t>0) とすると S(t,t^2)

点Rと点Sの y 座標は等しいので

  t^2=-x+4

   x=4-t^2

 つまり、R(4-t^2,t^2)

 

よって、

 SP=t^2

 SR=4-t^2-t

 

ゆえに

 t^2=4-t^2-t

 2t^2+t-4=0

解の公式より

 t=\frac{-1+\sqrt{33}}{4} (t>0)

よって、点Pの座標は

 P(\frac{-1+\sqrt{33}}{4},0)

 

 (3)

 A(t,t^2) (t>0) とする

  t^2=\frac12 x^2

   x=\sqrt{2}t  (x>0)

 よって、

  B(\sqrt{2}t,t^2) D(t,\frac12 t^2)

 

 AB=(\sqrt2-1)t

 AD=\frac12 t^2

であるから

 \frac12 t^2=(\sqrt2-1)t

 t^2-2(\sqrt2-1)t=0

 t(t-2\sqrt2+2)=0

  t=2\sqrt2-2 (t>0)

 

(4) 

P(-2,2), Q(4,8) であるから

 直線PQ y=x+4

 直線 L   y=-\frac12 x+1

 

また、

点Cの座標を (t,\frac12 t^2) とする 

 ※tは正か負かわからない。

 

直線L上にあるBの座標は

 \frac12t^2=-\frac12 x+1

 t^2=-x+2

  x=2-t^2

 B(2-t^2,\frac12 t^2)

 

直線PQ上にあるAの座標は

 y=2-t^2+4

   y=6-t^2

 A(2-t^2,6-t^2)

 

よって

 AB=6-\frac32 t^2

 BC=t^2+t-2

ゆえに

 AB=BC 

 6-\frac32 t^2=t^2+t-2

 5t^2+2t-16=0

  t=\frac85,-2

ただし、t=-2 のとき

 BC=0 となるので不適

よって、 t=\frac85