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2019年(H31)大阪府公立高校問題(C問題)・解説

生存報告を兼ねて、作りやすい入試問題の解説を上げておく。

私生活がね...忙しいの...

2次関数の続きはちょっとまってください。

問題・解答 →http://www.pref.osaka.lg.jp/kotogakko/gakuji-g3/h31gakken_ippan.html(大阪府教育庁

 

 

 

全体として、昨年より更に簡単になったように思う。

 

大問1

間違えられない問題ばかりなので、計算ミスに気をつける。

 

(1)

いろんな解き方があると思うが、

与式を平方完成するのがオーソドックスか

x^2-10x+2

 =(x-5)^2-23

 =(-2\sqrt{3})^2-23

 =-11

  

(2)

 x-y+1=-2y3x+7=-2y

この2つを連立すれば良い。

 x-y+1=-2y → x+y=-1・・・① 

 3x+7=-2y → 3x+2y=-7・・・②

②-①×2より

 x=-5

これを、①に代入して

 y=-4

 

(3)

A=a+2b と置くとわかりやすい

 (a+2b)^2+a+2b-2

  =A^2+A-2

  =(A+2)(A-1)

  =(a+2b+2)(a+2b-1)

 

(4)

平方根の大小比較は、すべて根号の中に入れて比較する。

 \frac{8}{\sqrt{2}}=4\sqrt2=\sqrt{32}

 5.5=\sqrt{5.5^2}=\sqrt{30.25}

よって オが正解

 5.5<\sqrt{31}<\frac{8}{\sqrt{2}}

 

(5) 

\frac{2b}{a} の 最大値は 12 だからそれ以下の素数で考える。

 2になるとき a=b になればよい

  (tex:(a.b)=(1,1)(2,2)....(6,6)] の6パターン

 3になるとき

  (a,b)=(2,3)(4,6) の2パターン

 5になるとき

  (a,b)=(2,5) の1パターン

 7にはならない

 11にはならない

以上より

 \frac{9}{36}=\frac{1}{4}

 

(6)

母集団における黒い碁石の数の割合と、

標本における黒い碁石の数の割合が等しい。

 黒色の碁石の数 x

 白色の碁石の数 y

とする。

 黒い碁石の割合は

 \frac{x}{x+y}

標本調査から、黒い碁石の割合は

 \frac{32}{40}=

よって、

 \frac{x}{x+y}=\frac{32}{40}・・・①

一方、白い碁石を100個加えた場合も同様に

 \frac{x}{x+y+100}=\frac{28}{40}・・・②

①、②を連立して

 x=560,y=140

よって黒い碁石は560個

 

(7)

とりあえず

 連続する奇数だから a=2n+1 [b=2n+3]・・・①

b^2-a^2が100の倍数であるから

 b^2-a^2=100k (kは整数)・・・②

とおけるのはすぐに分かる。

あとは、②式を変形して①式を代入する方向で計算していく 

 b^2-a^2=100k

 (b-a)(b+a)=100k

①を代入し

 2(4n+4)=100k

 n+1=25k

 n=25k-1

これを①に代入すれば

 a=50k-1, b=50k+1

aもbも100未満だから、k=1でなければならない

よって、(a,b)=49,51

 

(8)

長さが等しいことが条件で与えられている問題は

長さをt で表し、方程式を立てればよい。

まずは DE,AB,EC,CF

を文字で表すことを目標に計算していく

 f:id:keimathchem:20190518191439p:plain

DCと y軸の交点をGとする

ABはAのy座標がわかればよいから

 AB=3t+2

ここでGE=OB=t, DE=AB だから

 DG=DE-EE

  =AB-OB

  =2t+2

 f:id:keimathchem:20190518191507p:plain

放物線の対称性より DG=GC=2t+2だから

 EC=GC-GE

  =DG-OE

  =(2t+2)-t

  =t+2

一方,Cの x座標はGCの長さと等しいので

 C(2t+2,\frac{1}{8} (2t+2)^2

よって、

 CF=,\frac{1}{8} (2t+2)^2

ここで、EC=CFより

 t+2=\frac{1}{8} (2t+2)^2

これを解いて

 t=\sqrt3

 

大問2

大阪Cの図形問題にしては易しい

(2)円があると角度を証明しやすい、よって底角が等しいことを証明し、△FOCが二等辺三角形であることを示す。(3)①角度が等しいところがたくさんある→相似な図形を探す②前の問題で相似を利用したので、相似+面積=面積比から攻める。

 

(1)

 弧AB=円の円周×\frac{中心角}{360} なので

  弧AB=2×4×π×\frac{a}{360}

   =\frac{a}{2}

 

(2)

詳細は解答の証明を見てほしい

簡単に書くと

  三角形ACDで内角と外角の関係から

  ∠FCO=∠CAD+∠CDA

    =2∠CAD (△ACDは二等辺三角)

 中心角と円周角の関係より

  ∠FOC=2∠CAD (弧CE)

だから ∠FCO=∠FOC

という流れで証明していく。

 

(3)

△OAC∽△FOCを利用すればよい。

 AC:OC=OC:FC

 3:2=4:FC

 FC=\frac83

 

f:id:keimathchem:20190518194921p:plain

△OAC∽△FOCだからその面積比は

△OAC:△FOC=9:4

よって

 △AOF:△FOC=5:4

また、Oは中点だから

 △ABO=△OAC

 △ABO:△FOC=9:5

ゆえに

 △ABC:△AOF=18:5

△ABCで三平方の定理を使えば

 AB=2\sqrt7

と求められるから

 △ABC=2\sqrt7×6÷2=6\sqrt7

よって

 △AOF=△ABC×\frac{18}{5}

  =\frac{5\sqrt{7}}{3}

 

大問3

おそらく最後の問題が一番難しい。

(2)②のように計算しにくい形の体積問題は、分けて考える。

なお、断頭三角柱の公式を使えば、計算が楽になる。

立体の切断に関わる公式は、難関受験者ならまとめて置こう。

 

(1)

f:id:keimathchem:20190522163315p:plain

 台形ABEDを取り出して考える。

 図の赤い線A'A, B'Bが、△AEBの高さである。

 台形ABEDは等脚台形なので、

  A'D=B'E=1

 三平方の定理より

  BE^2=B'E^2+B'B^2

  8^2=1+B'B^2

   B'B=3\sqrt{7}

 よって△AEBの面積は

  3×3\sqrt{7}×\frac{1}{2}=\frac{9\sqrt{7}}{2}

 

 f:id:keimathchem:20190522164735p:plain


HG//AEだから

 △HDG∽ADE

よって、HD:AD=2:5

AD=8だから

 AH=8×\frac35=\frac{24}{5}

 

いろいろな解き方があるが、面積から高さを逆算する方法で解く。

手順としては

 1. △ACDの面積から、△ACHの面積を出す。

 2. △ACHの面積とACからIHを出す。

 

△ACDについて、AからCDに垂線AJを下ろす。

 三平方の定理より

 AD^2=AJ^2+JD^2

 AJ=2\sqrt{15}

よって、△ACDの面積は

 △ACD=CD×AJ÷2=4\sqrt{15}

f:id:keimathchem:20190522173112p:plain

前の問題から AH:HD=3:2 なので

 △ACH:△ACD=3:5

ゆえに

 △ACH=△ACD×\frac35

よって

 IH=△ACH÷AD×2

   =4sqrt{15}×\frac35÷8×2

   =\frac{3\sqrt{15}}{5}

 

(2)

 AEを利用して、相似を2回使う方法もあるが、

 個人的にはAGを結んで平行四辺形を使うほうが好き

f:id:keimathchem:20190522174153p:plain

AGを結ぶと、AGEBは平行四辺形になる。

よって、LK=3

また、△AJL∽△ADGなので

 JL:2=2:8

 JL=\frac12

よって、

 JK=3+\frac12=\frac72

 

下図のように分けて考える。

f:id:keimathchem:20190522183449p:plain

体積を求めるには、JKと底面の距離=立体の高さが欲しい。

 

f:id:keimathchem:20190525140813p:plain

図のように、ANQBが長方形になるようにABーCDEFを分ける

(1)① より、

 AN=3\sqrt{7}

また、△AFN二等辺三角形だから

 LN=4

△ALNは直角三角形だから

 AL^2=AN^2-LN^2

 AL=\sqrt{59}

△ALN∽△OMN, △ADN∽△AJOなので

 AL:OM=AN:ON=AD:JD

つまり

 AL:OM=4:3

  OM=\frac{3}{4}\sqrt{59}

 これJKと底面CDEF間の距離となる。

 

よって

f:id:keimathchem:20190525142550p:plain
この図形の体積は

 水色の部分

  \frac{3}{4}×4×\frac{3}{4}\sqrt{59}×\frac13×2

   =\frac{3}{2} \sqrt{59}

 黄色部分

  4×\frac{3}{4} \sqrt{59}×\frac12×\frac72

   =\frac{21}{4} \sqrt{59}

よって、全体の体積はこれらの和だから

  \frac{27}{4} \sqrt{59}

 

※断頭三角柱の公式

f:id:keimathchem:20190525145439p:plain

三角柱を図のように、2箇所で切断したとき

元の三角柱の底面の面積をSとすると

図のオレンジ部分の体積Vは

 V=S×\frac{x+y+z}{3}