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塾講師バイトについて①(時給・業務・待遇)

はじめに

 個人的な経験+知り合いの講師からの情報によって作成した記事であり、必ずしも正確性を保証するものではありません。

 当記事は、これから塾バイトをしようと考えている大学生を対象にした記事です。 対象の塾は一般的な個別塾、集団塾で、いわゆる予備校、大学受験専門個別塾、医学部専門塾、top高校進学塾を除きます。

 第1回 この記事

 第2回 塾の特徴、面接・試験、研修について

 第3回 

 

  

①塾の業務と時給

塾での1日の流れを確認しましょう。

 

1.出勤 ~授業準備

 授業の10~20分程度前に出勤。

前回の授業内容・引き継ぎ内容を確認します。

確認後、生徒とコミュニケーションを取りながら席まで誘導します。

塾によっては、外に立ってお出迎えするところもあります。

 

授業20分前出勤を命じながら、給与が出ない塾がいまだに多いです。

 

2授業

 時間が来たら授業開始です。

授業中に報告書を作成する塾がほとんどです。うまく時間を調整しましょう。

 

なお、個別塾では、生徒が無断欠席してコマがなくなる時があります。

その場合、1コマ分の給与が満額でる場合は少なく、

事務給(大抵、最低時給)が支給されるか、そもそも給与が出ないです。

どのような制度になっているか確認しましょう。

 

3.質問対応、残りの報告書作成~退勤

 生徒から質問が来ることが多いので、それに対応します。

 授業中で処理しきれなかった報告書作成、小テストを作成したりします。

 

無給の塾がいまだ多いですが

塾によっては10分程度の授業後給をつけている場合もあります

  

 

②.時給について

求人を見て目につくのは、高い時給だと思います。

  個別指導塾 1コマ1600円ぐらいから1900円

  集団指導塾 1コマ2000円ぐらいから2500円

 ただ、注意が必要で、1コマの時間が60分ではないことが多いので、実際の時給と異なります。地域にもよりますが、だいたい時給1200円~1300円あたりが相場でしょう。

 

 また、事務作業を事務給で働かせている塾もあります。

例えば、「授業前10分(準備時間)+授業70分+授業後10分(書類作成)=90分1コマ」のように設定している場合があります。

この場合、  

20分の事務給(時給900円×20/60) =300円

70分授業給(時給1200×70/60)=1400円

  合計 1コマ1700円(時給1133円)

のようになります。

なお、書類が早く終わり、生徒が早く帰った場合、

授業後すぐに退勤となり、事務給が無くなる場合があります

求人では、70分1700円だけを表記している塾もあります。

実質時給は事務給が低い分、下がる場合があります。

 

③.授業以外の労働について

どの塾にもありそうな業務は

  塾に出勤してから前回の授業報告書を確認する時間

  授業後の報告書作成(授業内で行う場合もある)・質問対応

  保護者対応・電話対応(塾による)

塾側の具体的な指示や、黙示の指示が行われた場合でも、

時給が出ず無給となる場合が多いです

  

それ以外だと、

 予習

 教材作成

 授業計画の作成

 ミーティング

  ※郵送物・掲示物 など細かい作業もあります。

ほぼ全ての塾で、ミーティング以外は持ち帰り業務となります。

もちろん、給与には反映されません。

 

単純な予習や、自己判断による教材作成に、時給がつかないのは仕方がないことですが、

  授業計画の作成と提出を命じておきながら無給。

  事実上参加を強制している、研修やミーティングが無給

  プリントの作成を命じておきながら無給

  コマとコマの間に命じられた労働が無給

といったことが日常的に行われています。

 

とある塾では、定期テスト対策9教科分のプリント×3学年分を、アルバイト講師に深夜1時まで作らせたにも関わらず時給が全く出ないといったことが、定期テストの度に行われていました。昨年度分のプリントをPCでいじってコピーすればいいのに...

  

務める前に、授業外にどんな業務があるか、給与が出るのか、

その塾に務める(努めていた)アルバイト講師に確認しておいたほうがいいでしょう。

 

④.シフトについて・休めるの?・有給は?

 

コロコロ先生が変わると保護者も生徒も不安なので、

多くの塾では担当制を取っています

 

1.シフトについて

採用後しばらくは、希望する出勤数よりも少ないコマ数となります。

ある程度務めると、はほぼ希望する曜日を担当できる塾が多いです

 

ただし、生徒や塾都合で変更になることがよくあります

希望しない曜日でも出勤可能なら、代講のお願いがよく来ます。

 

※ 雇用契約書に具体的な労働時間が書かれていない場合が多い

※ やめさせたい講師のコマ数を極端に減らし、自主退職を誘導するように、教室長に指導している塾もあります。

 

2.休めるの?

休みづらい。「休む=悪」という文化が形成されている場合が多い

 

ほとんどの塾で担当制を取っています。そのため「テスト前は休める」「シフト自由」と求人で書いている場合でも、自分の担当コマについては、ほとんど休めない、休みずらいと思ってください。

 

とある塾では、教室長が、大学の都合で休んだアルバイト講師を、ミーティング時に名指しで批判しているケースがありました。

 

3.有給は?

雇用契約書に、有給について記載している塾は極めてまれです。

 

記載していても、雇用契約書に「有給無」と書いていたり、

そんな制度はないと説明している塾も存在しています。

実態はアルバイトなのに、請負契約にしている場合もあります。

 

契約前に確認するほうが良いでしょう。

 

 

また、そもそも雇用契約書を渡さなかったり(たまにある)、就業規則をいつでも見れる状態にしていない(よくある)ので、有給日数の計算を事前に行うことが困難である場合が多いです。

 

4稼げるの?

 思ったより稼げません。

 

そもそも、1日のコマ数は3コマ程度が限度。

生徒数による成約もあります。

 

よって、ガッツリ稼げるわけではなく、

週2~3で1日2~3時間程度で軽く稼ぐイメージをが正しいでしょう。

 

ただし、いゆるゆサービス残業を考えると

実質時給は極端に低くなります

 

 ⑤結局どうなの

本気でやろうとすると時間がいくらあっても足りません。

責任感や使命感につけこんで、都合よく扱われることもよくあります

 

ただ、基本的に授業は楽しいですし、ハマる人には、デメリットはそこまで気にならないでしょう。ただ、他講師に自分の価値観を押し付けないようにしてください。

 

 

また、楽をしようと思えばいくらでも楽できます。

授業や報告書作成をテキトーに済ませ、

代講・サービス残業的な業務を一切せずにすれば、

これほど楽で快適なバイトはないでしょう。

 

変な客に絡まれたり、体力を消耗することもなく、

生徒と楽しくお喋りするだけで終わらせるこも可能ではあります。

個人的には講師になってほしくないですが...

 

結局

 教えるのが好きな人・教職を目指している人

 本気で楽をしようする人

には悪くないバイトだと思います。

 

ただし、

時間外労働(多くは無給), 休みが取りやすいか

を考えると基本的に塾業界はブラックバイトです。