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平方根の利用(2)(整数部分小数部分)(標~難)

今回は、前回に引き続き平方根の利用の問題です。

高校生になっても触れる内容なので、今のうちに出来るように。

 

 

前回←平方根の利用(1)(整数になるようなn)(標~難)

次回→平方根の利用(3)(範囲を満たす平方根)(標~難)

 

 

2.4 平方根の利用

  2.4.1 整数・自然数になるようにする(標~難)

  2.4.2 整数部分,小数部分(標~難)

  2.4.3 不等式と平方根(標~難)

  2.4.4 平方根の補充問題(難)

 

 

1.整数部分と小数部分①

例題01-1

(1) 4.21の整数部分と小数部分を答えよ。

(2) 2<x<3を満たす実数xの整数部分を求めよ。

(3) -2.65の整数部分と小数部分を答えよ。

(4) -3<x<-2を満たす実数xの整数部分を求めよ。

 

解説

(1)~(4)で確認していくが、今回のポイントは以下の2点

 ①小数部分=元の数-整数部分

 ② a≦x<a+1を満たすす実数xの整数部分はa

 

(1) 4.21

4.21 の整数部分はもちろん4。小数部分は0.21

これは、そりゃそうだろって思うよね。

 

数直線を書いて、整数部分と小数部分の場所を確認しよう。

負の数を考えるときに大切になる。

f:id:keimathchem:20180711001410p:plain

 

また、整数部分と小数部分の関係を見てみると

 小数部分=元の数 - 整数部分 

   0.21 =  4.21   -    4   

という関係になっていることも確認しておこう。

 ①小数部分=元の数-整数部分

 

(2) 2<x<3

2<x<3となるようなxって具体的にどんな数か?

2と3の間にあるのだから

 x=2.????

という数になることがわかる。

だから、

 整数部分 =2

ここから、整数部分について

 ② a≦x<a+1を満たす実数xの整数部分はa

 

(3) -2.65

数直線を書いて調べてみよう。

4.21のときの数直線と比較すると分かりやすい

f:id:keimathchem:20180711003306p:plain

つまり、

 整数部分は-3, 小数部分は0.35・・・答

小数部分は、基本的に0以上1未満にしなければならないので、

このようにややこしいことになっている。

 

(4) -3<x<-2

 a≦x<a+1を満たす実数xの整数部分はaで考えると、

   a≦x<a+1のとき、整数部分はa

   -3<x<-2のとき、整数部分は-3

 よって、-3・・・答

 

解答

(1) 整数部分 4, 小数部分 0.21

(2) 整数部分 2

(3) 整数部分 -3, 小数部分 0.35

(4) 整数部分 -3


例題01-2

(1) \sqrt{13}の整数部分と小数部分を求めよ。

(2) \sqrt{21}+3の整数部分と小数部分を求めよ。

(3) 2\sqrt{10}の整数部分と小数部分を求めよ

 

解説

ルートの整数部分は

 ① ルートの中身の数字が、何と何の二乗の間にあるか調べる

  ※a\sqrt{x}は,、aをルート中に入れてから考える。

 ② 不等式にして、整数部分を求める

 ③「小数部分=元の数-整数部分」で小数部分を出す。

という流れで解く。

 

(1) \sqrt{13}

①中身の13が、何と何の二乗の間にあるか調べる

  つまり、13が

   0, 1, 4, 9, 16, 25, 36, ・・・のどこの間に入るか?

  もちろん、9と16の間だ。

 

②不等式にして、整数部分を求める

  9と16の間だから

   9<13<16

  全部にルートをつけて

   \sqrt9<\sqrt{13}<\sqrt{16}

   3<\sqrt{13}<4

  ここで、例題01-1(2)を思い出そう。

   a≦x<a+1を満たす実数xの整数部分はaなので、

   3<\sqrt{13}<4より、整数部分は3 ・・・答

 

③小数部分を出す

  「小数部分=元の数-整数部分」だから

  小数部分は\sqrt{13}-3・・・答


(2)  \sqrt{21}+3

ルートの中身の21は、16と25の間にあるから

 16<21<25

全部にルートをつけて、

 4<\sqrt{21}<5

求めたいのは \sqrt{21}+3だから、全部の数に3を加える

 7<\sqrt{21}+3<8

あとは、先程の(1)と同じようにしていく。

整数部分は 7・・・答 

小数部分は \sqrt{21}+3-7=\sqrt{21}-4・・・答

 

(3)  2\sqrt{10}

「ルートの前にある数字は、ルートの中に入れる」

  2\sqrt{10}=\sqrt{40}

ルートの中身の40は、36と49の間だから

 36<40<49

 \sqrt{36}<\sqrt{40}<\sqrt{49}

 6<\sqrt{40}<7

 6<2\sqrt{10}<7

よって、

 整数部分は 6、小数部分は2\sqrt{10}-6・・・答

 

補足  2をルートの中に入れない場合

  2\sqrt{10}

ルートの中身の10は、9と16の間の数だから

 9<10<16

 \sqrt9<\sqrt{10}<\sqrt{16}

 3<\sqrt{10}<4

全部二倍すると、

 6<2\sqrt{10}<8

2\sqrt{10}は6と8の間にあるので

 2\sqrt{10}=6.????

 2\sqrt{10}=7.????

のどちらかわからなくなる

解答

(1)

3<\sqrt{13}<4

整数部分は3, 小数部分は=\sqrt{13}-3・・・答

 

(2)

4<\sqrt{21}<5

7<\sqrt{21}+3<8

整数部分は7, 小数部分 =\sqrt{21}-4 ・・・答

 

(3)

2\sqrt{10}=\sqrt{40}

6<\sqrt{40}<7

6<2\sqrt{10}<7

整数部分は 6, 小数部分は2\sqrt{10}-6 ・・・答


例題01-3

(1) \sqrt{10} の整数部分a,小数部分bとするa^2-b^2を求めよ。

(2) \sqrt{7}-4の整数部分a, 小数部分bとする。a^2 b+ab^2の値を求めよ。

(3) 2\sqrt{5}の小数部分をbとする。b^2+4bの値を求めよ

 

解説

これまでは、整数部分・小数部分の出し方を見てきた。

今度は、それを使って式の値を求める問題。

 

解答

(1) 

  3<\sqrt{10}<4より

  整数部分 a=3

  小数部分 b=\sqrt{10}-3

 よって、

  a^2-b^2

   =(a+b)(a-b)

   =\sqrt{10} \{ 3-(\sqrt{10}-3)\}

   =6\sqrt{10}-10・・・答

 

(2) 

  2<\sqrt7<3

 よって、

  -2<\sqrt7-4<-1

 a≦x<a+1を満たす実数xの整数部分はaだから

  整数部分  a=-2

  小数部分  b=\sqrt7-4-(-2)=\sqrt7-2

 ゆえに、

  a^2 b+ab^2

   =ab(a+b)

   =-2(\sqrt7-2)(\sqrt7-4)

   =-2(15-6\sqrt7)

   =12\sqrt7-30・・・答

 

(3)

 2\sqrt{5}=\sqrt{20}なので、

  4<\sqrt{20}<5

 よって、

  整数部分 4

  小数部分 b=2\sqrt{5}-4

 ゆえに、

  b^2+4b

   =b(b+4)

   =(2\sqrt{5}-4)×2\sqrt{5}

   =20-8\sqrt{5}・・・答

 


 練習問題01

(1) \sqrt{17} の整数部分a, 小数部分bとする。a^2-2ab+b^2を求めよ。

(2) 3+\sqrt{5}の整数部分a, 小数部分bとする。a^2 b+ab^2の値を求めよ。 

(3) \sqrt{11}-5の整数部分a, 小数部分bとする。b^2-b+2aの値を求めよ。

(4) 3+2\sqrt{7}の小数部分をbとする。b^2+2b-15の値を求めよ。


 

2.整数部分と小数部分②(難)

 有利化がややこしいパターン

例題02-1

 \frac{1}{\sqrt{7}-2}の整数部分をa, 小数部分をbとする。b^2-abの値を求めよ

 

解説

 標準的な高校1年生の定期テストレベルだが、 難関高校入試でも出題される。

 分母にルートがあるので有理化してから、整数部分・小数部分を考える。

 有利化は、前回やった方法で行う。 →有理化の応用

 

まずは有利化

 \frac{1}{\sqrt{7}-2}=\frac{1}{\sqrt{7}-2}×\frac{\sqrt{7}+2}{\sqrt{7}+2}

    =\frac{\sqrt{7}+2}{3}

 

ここまで計算してから、整数部分・小数部分を考えよう。

  2<\sqrt{7}<3

 両辺に2を加えて  

  4<\sqrt{7}+2<5

 両辺を3で割って

  \frac43<\frac{\sqrt{7}+2}{3}<\frac53

 よって、整数部分 a=1, 小数部分 b=\frac{\sqrt{7}-1}{3}

  あとは代入するだけ。

 

解答

  \frac{1}{\sqrt{7}-2}=\frac{\sqrt{7}+2}{3}

 2<\sqrt{7}<3であるから

   \frac43<\frac{\sqrt{7}+2}{3}<\frac53

 よって、

  a=1b=\frac {\sqrt{7}-1} {3}

 ゆえに、

  b^2-ab

   =b(b-a)

   =\frac{\sqrt{7}-1}{3}×(\frac{\sqrt{7}-1}{3}-1)

   =\frac{\sqrt{7}-1}{3}×\frac{\sqrt{7}-4}{3}

   =\frac{11-5\sqrt{7}}{9} ・・・答

 


 マイナスと不等式

例題02-2

5-\sqrt3の整数部分をa,小数部分をbとするとき、以下の①, ②の値を求めよ。

  ①7ab-6b^2 ②\frac{7a-3b^2}{2a-3b}

<出典: ①明治大付属中野 ②早稲田実業

 

解説

不等式の性質を確認しよう。

  不等式 a<x<b について

 ①同じ数を足しても、引いてもよい。

   a+c<x+c<b+c, a-c<x-c<b-c

 ②同じ正の数を掛けても、割ってもよい。(c>0)

   ac<xc<bc,  \frac ac<\frac xc <\frac bc

 ③同じ負の数を掛けたり、割ったりすると、不等号が逆になる。

   ac>xc>bc,  \frac ac>\frac xc >\frac bc

 ④ 逆数にすると、不等号が逆になる。

   \frac1a>\frac1x>\frac 1b

今回は③の性質が関わってくる。

実は、不等式は全部の数に負の数を掛ける場合、不等号が逆になる

これに注意して計算していこう。

 

 1<\sqrt3<2

すべての数に-1を掛けて

 -1>-\sqrt3>-2 ←注意

すべての数に5を加えて

 4>5-\sqrt3>3

順番を変えて

 3<5-\sqrt3<4

よって、

 整数部分 a=3, 小数部分b=2-\sqrt3

あとは代入し計算するだけ。

 

解答

 1<\sqrt3<2より、

  4>5-\sqrt3>3

 よって、

  a=3, b=2-\sqrt3

 ゆえに

 ①7ab-6b^2

   =b(7a-6b)

   =(2-\sqrt3)(9-6\sqrt3)

   =36-21\sqrt3・・・答

 

 ②\frac{7a-3b^2}{2a-3b}

   =\frac{21-3(2-\sqrt3)^2}{6-3(2-\sqrt3)}

   =\frac{21-3(7-4\sqrt3)}{6-6+3\sqrt3)}

   =\frac{12\sqrt3}{3\sqrt3}

   =4・・・答

 


 根号が2つあるパターン

例題02-3 (難)

 \sqrt{10}-\sqrt{2}の整数部分と小数部分を求めよ。

 

解説

平方根が二項あるときは、二乗から攻める。

   (\sqrt{10}-\sqrt{2})^2=12-\sqrt{80}

まずは、こいつの範囲を求めよう。

 

 8<\sqrt{80}<9より、

  -9<-\sqrt{80}<-8

 だから、

  3<12-\sqrt{80}<4

 

 ということは、

  3<(\sqrt{10}-\sqrt{2})^2<4

 3だと、\sqrt3のルートが取れないので

 ルートが外せる数字に変えると

  1<(\sqrt{10}-\sqrt{2})^2<4 

 よって、

  1<\sqrt{10}-\sqrt{2}<2

 ゆえに、

  整数部分は 1、小数部分は \sqrt{10}-\sqrt{2}-1・・・答

 

解答

  (\sqrt{10}-\sqrt{2})^2

  =12-2\sqrt{20}

  =12-\sqrt{80}

8<\sqrt{80}<9より

  3<12-\sqrt{80}<4

  1<(\sqrt{10}-\sqrt{2})^2<4

ゆえに、

 整数部分は 1

 小数部分は \sqrt{10}-\sqrt{2}-1・・・答

 

補足

  おおよその値を求める方法もある

 3.1^2<10<3.2^2なので、

  \sqrt{10}≒3.1 

 \sqrt2は暗記しておいてほしい

  \sqrt{2}≒1.4

 よって、\sqrt{10}-\sqrt{2}≒1.7

 なので、整数部分は1

    この解き方の方が速い。


補足2

 3<\sqrt{10}<4, 1<\sqrt2<2

だからといって

  1<\sqrt{10}-\sqrt{2}<3

とすると、整数部分が1なのか2なのか特定できない。

 


練習問題02

(1) \frac{1}{\sqrt5-2}の整数部分をa, 小数部分をbとする。b^2+abの値を求めよ

(2) 7-2\sqrt3の整数部分をa,小数部分をbとする。3a^2-3ab+b^2の値を求めよ。

(3) \sqrt3+\sqrt2の整数部分をa,小数部分をbとする。a-bの小数部分を求めよ

<出典: (2)洛星 (3)ラ・サール


 

3.整数部分・小数部分の補充問題(2次方程式)(難)

例題03

 正の数xの小数部分をyとする。x^2-y=7のときxを求めよ。

<出典:大阪星光>

 

解説

 2次方程式の知識が必要。

 x^2-y=7の式からxの整数部分を考える。

   小数部分y=0.???とすると、

    x^2-y=7

    7.???-0.???=7

 という形になっている必要がある。

 つまり、x^2の整数部分が7でなければならない。

 

 不等式で表すと、x^2=7.??だから、

  4<x^2<9  (4<7<9)

  2<x<3

 となり、xの整数部分は2である。

 

 「小数部分=元の数-整数部分」より

   y=x-2

 となる。これをx^2-y=7に代入し

  x^2-y=7

  x^2-(x-2)=7

  x^2-x-5=0

 解の公式でxを求めると

  x=\frac{1+\sqrt{21}}{2} (x>0) ・・・答

 

解答

  0≦y<1なので、x^2-y=7より、xの整数部分は2である。

 ゆえに、 y=x-2となる。

よって、

 x^2-y=7

  x^2-x+2=7

  x^2-x-5=0

解の公式より、

 x=\frac{1±\sqrt{21}}{2}

x>0であるから、

 x=\frac{1+\sqrt{21}}{2}・・・答

 


練習問題03

 正の数aの小数部分bとする。a^2+b^2=19が成り立つときbの値を求めよ。

<出典:早稲田実業


4.演習問題


演習問題01

(1) \sqrt{17}の整数部分と小数部分を求めよ。

(2) \sqrt{7}+1の整数部分をa, 小数部分をbとする。a^2-abの値を求めよ

(3) 2\sqrt{2}-1の整数部分をa, 小数部分をbとする。abの値を求めよ

(4) \sqrt{2}の小数部分をaとする。\frac{1}{a}+\frac{1}{a+1}の値を求めよ。

(5) \sqrt{7}の小数部分aとする。-(2+\sqrt{7})a+(a+3)(-1+\sqrt{7})の値を求めよ

(6) \sqrt{8}\sqrt{27}の小数部分をそれぞれa,bとする。\sqrt{6}をa, bで表わせ。

<出典 :(5)洛南 (6)愛光>

 

演習問題02(難)

(1) 4-\sqrt{2}の整数部分a,小数部分bとするとき、4a+b^2の値を求めよ。

(2) \sqrt{18}の小数部分a, 5-\sqrt{2}の小数部分をbとする。\frac{b}{a+1}の値をもとめよ。 

(3) \frac{2}{2-\sqrt{2}}の整数部分をa, 小数部分をbとする。

 ①a+\frac{2}{b} 

 ②a-bの小数部分を求めよ 

(4) (\sqrt3+\sqrt2)^2の小数部分をaとする。a^2+8aの値を求めよ。

(5) \sqrt{7}+2\sqrt{2}の小数部分を求めよ。

<出典:(2)函館ラ・サール (3)①慶應志木ラ・サール (4)灘 >

 


 

8.解答

練習問題・解答


練習問題01

(1) 

 16<17<25より、4<\sqrt{17}<5

よって、

 a=4, b=\sqrt{17}-4

ゆえに、

 a^2-2ab+b^2

  =(a-b)^2

  =(8-\sqrt{17})^2

  =81-16\sqrt{17}・・・答

 

(2) 

 2<\sqrt5<3より、5<3+\sqrt5<6

よって、

 a=5, b=\sqrt5-2

ゆえに、

 a^2 b+ab^2

  =ab(a+b)

  =5(\sqrt5-2)(\sqrt5+3)

  =5\sqrt5-5・・・答

 

(3)

 3<\sqrt{11}<4より、-2<\sqrt{11}-5<-1

よって、

 a=-2, b=\sqrt{11}-3

ゆえに、

 b^2-b+2a

  =b(b-1)+2a

  =(\sqrt{11}-3)(\sqrt{11}-4)-4

  =19-7\sqrt{11} ・・・答

 

(4)

 3+2\sqrt{7}=3+\sqrt{28}

  5<\sqrt{28}<6

  8<3+\sqrt{28}<9

ゆえに、b=2\sqrt7-5

よって、

 b^2+2b-15

  =(b+5)(b-3)

  =2\sqrt7(2\sqrt7-8)

  =28-16\sqrt7・・・答

 

練習問題02

(1)

 \frac{1}{\sqrt5-2}=\sqrt5+2 {有理化)

  2<\sqrt5<3

  4<\sqrt5+2<5

よって、a=4, b=\sqrt5-2

ゆえに、

 b^2+ab

  =b(a+b)

  =(\sqrt5-2)(\sqrt5+2)

  =1・・・答

 

(2)

 7-2\sqrt3=7-\sqrt{12}

  3<\sqrt{12}<4

 -1を掛けて

  -4<-\sqrt{12}<-3

 よって、

  3<7-\sqrt{12}<4

よって、a=3, b=4-2\sqrt3

 (これを直接代入してもいい) 

a=3より 

 3a^2-3ab+b^2

  =b^2-9b+27

  =(b-4)(b-5)+7

b=4-2\sqrt3をここに代入し

  =-2\sqrt3(-2\sqrt3-1)+7

  =2\sqrt3(2\sqrt3+1)+7

  =12+2\sqrt3+7

  =19+2\sqrt3・・・答

 

(3)

 (\sqrt3+\sqrt2)^2

  =5+2\sqrt6

  =5+\sqrt{24}

4<\sqrt{24}<5なので

  9<5+\sqrt{24}<10

  9<(\sqrt3+\sqrt2)^2<10

よって、

  9<(\sqrt3+\sqrt2)^2<16

  3<\sqrt3+\sqrt2<4

よって、a=3, b=\sqrt3+\sqrt2-3

ゆえに、 a-b=6-\sqrt3-\sqrt2

3<\sqrt3+\sqrt2<4だったから

  2<6-\sqrt3-\sqrt2<3

よって、a-bの整数部分は2である

ゆえに、a-bの小数部分は

  4-\sqrt3-\sqrt2・・・答

 

<別解>

 \sqrt2\sqrt3は値を覚えている場合が多い。

 よって、以下の方法でも解ける

   \sqrt2≒1.4

   \sqrt3≒1.7

 であるから

   \sqrt3+\sqrt2≒3.1

 よって、a=3, b=\sqrt3+\sqrt2-3

 だから、

   a-b

    =6-\sqrt3-\sqrt2

    ≒6-1.4-1.7

    ≒2.9

 よって、a-bの整数部分は2である

 ゆえに、a-bの小数部分は

   4-\sqrt3-\sqrt2・・・答

 

練習問題03

0≦b^2<1なので、a^2の整数部分は18である。

よって、aの整数部分は4である。

ゆえに、b=a-4が成り立つ。

 a^2+b^2=19

 a^2+(a-4)^2=19

 2a^2-8a-3=0

解の公式より

 a=\frac{4+\sqrt{22}}{2} (a>0)

よって、

 b=\frac{4+\sqrt{22}}{2}-4

  =\frac{\sqrt{22}-4}{2}・・・答

 


 

演習問題・解答


 演習問題01

(1)

  4<\sqrt{17}<5

 整数部分 4, 小数部分 \sqrt{17}-4・・・答

 

(2)

  2<\sqrt7<3よって、3<\sqrt7+1<4

 だから、a=3, b=\sqrt7-2

 ゆえに、 a^2-ab

      =a(a-b)

      =3(5-\sqrt7)

      =15-3\sqrt7・・・答

 

(3) 

  2\sqrt2-1=\sqrt8-1

  2<\sqrt8<3

  1<\sqrt8-1<2

 よって、a=1, b=2\sqrt2-2

 よって、

  ab=2\sqrt2-2・・・答

 

(4)

  1<\sqrt2<2より、a=\sqrt2-1

 ゆえに、

  \frac{1}{a}+\frac{1}{a+1}

    =\frac{1}{\sqrt2-1}+\frac{1}{\sqrt2}

    =\sqrt2+1+\frac{\sqrt2}{2}

    =\frac{3\sqrt2+2}{2}・・・答

 

(5)

  2<\sqrt{7}<3より、a=\sqrt7-2

 よって、

  -(2+\sqrt{7})a+(a+3)(-1+\sqrt{7})

   =-(\sqrt7+2)(\sqrt7-2)+(\sqrt7+1)(\sqrt7-1)

   =-3+6

   =3・・・答

 

(6)

 \sqrt{6}=\sqrt2×\sqrt3

 よって、\sqrt2\sqrt3をa, bで表すことを考える。

 

 2<\sqrt{8}<3なので、

   a=2\sqrt2-2

 つまり、

   \sqrt2=\frac{a+2}{2}

 

 5<\sqrt{27}<6なので

   b=3\sqrt3-5

 つまり、

   \sqrt3=\frac{b+5}{3}

よって、

  \sqrt{6}=\sqrt2×\sqrt3

   =\frac{a+2}{2}×\frac{b+5}{3}

   =\frac{ab+5a+3b+10}{6}・・・答

 

演習問題02

(1)

 2<4-\sqrt{2}<3

よって、a=2, b=2-\sqrt2

 4a+b^2

  =8+(2-\sqrt2)^2

  =14-4\sqrt2・・・答

 

(2)

 4<\sqrt{18}<25

 3<5-\sqrt{2}<4

よって、

  a=3\sqrt2-4

  b=2-\sqrt2

ゆえに

 \frac{b}{a+1}

  =\frac{2-\sqrt2}{3\sqrt2-3}

  =\frac{2-\sqrt2}{3(\sqrt2-1)}

  =\frac{(2-\sqrt2)(\sqrt2+1)}{3(\sqrt2-1)(\sqrt2+1)}

  =\frac{\sqrt2}{3}・・・荅

 

(3)

 \frac{2}{2-\sqrt{2}}=2+\sqrt2

よって、a=3, b=\sqrt2-1

 ①a+\frac{2}{b} 

   =3+\frac{2}{\sqrt2-1}

   =5+2\sqrt2・・・荅

 ②a-bの小数部分

   a-b=4-\sqrt2

  これは演習問題02(1)の問題と同じ

  よって、小数部分は2-\sqrt2・・・荅

 

(4)

 (\sqrt3+\sqrt2)^2=5+2\sqrt{6}

9<5+2\sqrt6<10であるから

  x=2\sqrt6-4

ゆえに、

  x^2+8x

   =x(x+8)

   =(2\sqrt6-4)(2\sqrt6+4)

   =24-16

   =8・・・答

 

(5) 

 (\sqrt{7}+2\sqrt{2})^2

  =15+4\sqrt{14}

  =5+\sqrt{224}

196<224<225だから

 14<\sqrt{224}<15

 29<15+\sqrt{224}<30

よって、

 25<(\sqrt{7}+2\sqrt{2})^2<36

 5<\sqrt{7}+2\sqrt{2}<6

ゆえに、小数部分は\sqrt{7}+2\sqrt{2}-5・・・答


 

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   2.3.2 平方根の計算と練習問題(標~難) 

   2.4 平方根の利用

   2.4.1 整数・自然数になるようにする(標~難)

   2.4.2 整数部分,小数部分(標~難)

   2.4.3 不等式と平方根(標~難)

   2.4.4 平方根の補充問題(難)