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2018(H30)年度 千葉県(前期)公立高校入試・解説

問題・解答 http://www.tokyo-np.co.jp/k-shiken/18/cba/cba1/cba-su/su_1.html

結果 https://www.pref.chiba.lg.jp/kyouiku/shidou/press/2018/koukounyuushi/documents/h30kennsakekka.pdf

 

 

 

大問1

 いずれの正答率も高い。どの県も大問1は落とせない問題がでる。

 

(6)

 (x+3)(x-5)+2(x+3)

 =(x+3)(x-5+2)

 (x+3)(x-3)

この様に、x+3を共通因数としてくくると速い。

 

大問2

(3)以降から正答率が下がる。

 

(3)

 平面図は図形を上から見た図。

 立面図は図形を正面から見た図。

よって、この三角柱は以下のようになる。

 f:id:keimathchem:20190127132325p:plain

三平方の定理より

 AC^2=8^2-6^2

 AC=2\sqrt7

よって体積は

 6×2\sqrt7×\frac12×6=36\sqrt7 cm^3

 

(4)

 大きい方のサイコロの出た目を a

 小さい方のサイコロの出た目を b

とする。和の最大値は12である。12までの素数について

 a+b=2 のとき (a,b)=(1,1)

 a+b=3 のとき (a,b)=(1,2),(2,1)

 a+b=5 のとき (a,b)=(1,4)(2,3),(3,2),(4,1)

 a+b=7 のとき (a,b)=(1,6),(2,5),(3,4),(4,3),(5,2)(6,1)

 a+b=11 のとき (a,b)=(5.6),(6,5)

よって

 \frac{15}{36}=\frac{5}{12}

 

(5)

 点Rの位置が分かれば、Rから垂線を下ろせばP, Qを作図できる。

 f:id:keimathchem:20190127134019p:plain

上図左のような図を作図したい。

上図右のように、BRは∠ABCの二等分線になっていることが分かる

 

よって、∠ABCの二等分線を作図し、ACとの交点をRとする。

そして点RからAB,ACに垂線を降ろし、その足をP,Qとすればよい。

 f:id:keimathchem:20190127135003p:plain

大問3

(2)①の正答率は29.7と低い。おそらく点Bを求められなかったか、平行なら傾きが等しいことを忘れていたのだろう。(2)②の正答率は6.1と非常に低い。面積問題は解き方をまとめた問題集等で、一通り解いておこう。

 

(2)①

まず、BとCの座標を求めよう。

OA:OB=1:4でA(1,2) なので

 B(4,8) 

よって、Cの y 座標は 8 なので

 C(-2,8)

※ Bの座標の求め方について

下図のようにAのx 座標とBのx 座標についても、

1:4が成り立つ。また、y 座標についても同じことが言える。

つまり、Bの各座標はAの各座標を4倍すればよい。

  f:id:keimathchem:20190127152543p:plain

 

OB//CDなので、OBとCDの傾きが等しい。

OBは、y=2xなので、CDは、y=2x+bとおける。

この式に、 C(-2,8)を代入し

 y=-2x+12

 

※頂点Dについて

平行四辺形の頂点Dを求めるには、よく使う手法として

  ①長さ利用 ②傾き利用 ③直線の式を出してその交点

がある。

①長さ利用

 BCの長さは 6 なので、ODの長さも 6

 よって、 D(-6,0)

②傾き利用

 OからBまで、右に4進んで、上に8進む。

 DからCまでも同様なので、Cから左に4、下に8進めばよい。

 よって、D(-6,0)

③直線を出して交点

  CDの式は、y=-2x+12。Dはこれとx 軸の交点

 よって、D(-6,0)

①や②からDの座標をだして、CDを通る直線を求めてもよい。

 

 

 

(2)②

点Pの座標を文字でおいて、台形の面積を表したりするのは難しい。

今回は、面積から高さを出して座標を求める手法でいく。

下図の様に、点Pのy 座標は、△OPDの高さなので

△OPDの面積が分かれば出せそうだ。

 f:id:keimathchem:20190127155650p:plain

 

平行四辺形OBCDの面積は

 6×8=48

よって、台形OAPDの面積は

 48×\frac38=18

△OPDの面積は、ここから△OPAの面積を引けば出せる。

 

△OPAの面積を出そう。、

 △OPBの面積と△OBCの面積は等しく、(等積変形)

 その面積は、平行四辺形OBCDの半分である。

f:id:keimathchem:20190127160341p:plain

よって、

 △OPB=24

また、OA:AB=1:3 なので

 △OPA=24×\frac14=6

 

△OPDの面積は、

 △OPD=台形OAPD-△OPA

 △OPD=12

ODの長さは 6 なので、△OPDの高さは4

よって、点Pのy 座標も4である。

Pはy=2x+12上の点なので

 P(-4,4)

 

 大問4

(2)の正答率が6.1と低い。B,E,Gを通る円の中心がどこにあるかを調べる必要がある。

円の中心は①OB=OE=OGとなる点Oを探す。②直径に対する円周角が90°で有ることを利用などのパターンがある。

 

AB=CG=4なので、

BG//ACで、∠BGF=90°である。

つまり、B, G, Fを通る円は、BFを直径とする円である。

なお、∠FDB=90°であるから、この円はDも通り、

ACはこの円の接線である。

f:id:keimathchem:20190127164401p:plain

BFの長さはEFと等しいので、

EFの長さを求めにいこう。

 

△DCG∽△FDCより

 CG:DC=DC:CF

 4:6=6:CF

 CF=9

よって、EF=13

よって、直径BF=13 であるから、

半径は \frac{13}{2}

 

大問5

いわゆる俵算の問題。数列とその和で考えてもいいし、数え方の工夫を考えてもとける。数列の和のやり方を知っておいたほうが楽に解ける。

 

(1)

5番目は、4番目に青紙が5枚増える。

6番目は、5番目に白紙が6枚増える。

 f:id:keimathchem:20190127170102p:plain

この様に図を書いてもいい。

なお、

 青紙は以下の様に奇数番目に増え、

 その数はその番目までの奇数の和になっている。

  1番目 1

  3番目 1+3

  5番目 1+3+5

 

 白紙は偶数番目に増え、

 その数はその番目までの偶数の和である。

  2番目 2

  4番目 2+4

  6番目 2+4+6

 

 紙の総数は、その番目までの自然数の和である。

  1番目 1

  2番目 1+2

  3番目 1+2+3

 

(2)

青紙の総数が36になるように奇数を足していくと

 1+3+5+7+11+13=36

となる。よって13番目である。

 

(3)

 1+2+3+・・・+30を計算すればよい。

こういった等差数列の和は、以下の様に考える

f:id:keimathchem:20190127171316p:plain

1~30までの和を反対に書いたものを、

上の様に足し合わせると、31が30個できる。

これは1~30の和2つ分なので、

 1+2+3+・・・+30=\frac{31×30}{2}

となる。よって、465枚。

 

 ピラミッドの様に図形を積んでいく問題は、

 以下の図のように、同じ図形をくっつけて四角形をつくる

  f:id:keimathchem:20190127172015p:plain

 よって、n 番目の紙の総数は

  \frac{n(n+1)}{2}

 である。これに n=30 を代入すればよい。

 

(4)

 紙の総数は、(3)の問題のから 

  \frac{n(n+1)}{2}

 で出せると分かる。

 \frac{31×30}{2} から予測しても、

  図形から求めてもよい。

 よって、

  \frac{n(n+1)}{2}=1275

   n=50

 白紙は偶数番目に増え、 

 その数はその番目までの偶数の和であるから

  2+4+・・・+48+50

 これを計算すればよい。

  f:id:keimathchem:20190127174030p:plain

 52が25個あるから

  2+4+・・・+48+50

   =\frac{52×25}{2}

   =650

 偶数番号の白紙の数は(3)のように四角形を作ると

 f:id:keimathchem:20190127174258p:plain

のようになり、

  \frac{n(n+2)}{2}

で計算できる。これにn=50 を代入すればよい。

なお、奇数番号はこの式では計算できない。

 

感想

やはり、ある程度数列の知識を身に着けておいたほうが、規則性の問題で有利になる。各大問の難易度はある程度高いが、思いつけばパット解ける。ずっと難し問題を考えて止まらないようにしよう。中1の投影図を忘れている子が結構いる様子。入試対策の時期に流してしまわないようにしたい。