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2018(H30)年度 群馬県(後期)公立高校入試・解説

問題 http://www.tokyo-np.co.jp/k-shiken/18/gnm/gnm2/gnm-su/su_1.html

結果 http://www.pref.gunma.jp/03/x28g_00043.html

 

昨年度と比べて平均点が10点ほど低く、難化している様子。大問5,大問6が難しく感じたのだろう。それ以外は特に難しい問題はないので、失点しないように。

 

 

大問1

(8)は北海道の大問3で同じ問題が出ている。書き方を覚えてしまってもよい。

(9)は連立方程式の典型問題。確実にできるようにしよう。

 

(8)

円と直線の距離が最も近くなるということは、 円の中心と直線の距離も最も小さくなる。

距離が最も短いのは、Oから直線に引いた垂線である。

  f:id:keimathchem:20190119005729p:plain

(9)

十の位の数と一の位の数をそれぞれ、a,b とすると。

 2桁の自然数は 10a+b

 入れ替えた数は a+10b

よって、

 a+10b=(10a+b)+36

十の位の数と一の位の数の和が10だから

 a+b=10

この2式を連立すればよい

 a=3,b=7

よって、37

 

大問2

 反比例は1年で習って、2、3年で余り触れないので忘れがち。

(1)

 比例定数は -2×2=-4

 よって、y=-\frac{4}{x}

(2)

 グラフは解答を見たほうが早い。

 x=1から、取れそうな点を探して1つずつ点を打って結ぶ

 マイナス側のグラフも忘れないように。

 

大問3

平均値、中央値、最頻値の問題。(2)は教科書に乗っている説明を覚えていれば簡単。

他の県でも同じような説明問題がでるので、覚えておこう。

 

(1)

 中央値は順位的に真中の値。なお、度数分布表なら階級値を答える。

 今回は大きい順に書いてくれているから真中が分かりやすい。

 7県あるので、真中は4番目の埼玉県。

 よって、14000 t

(2)

 例えば5人の収入が

  1億円、20万円、20万円、18万円、16万円

 とすると、平均収入は2014万円程度となるが、

 みんな2014万ほどもらっているわけではない。

 このように極端に大きい数値がデータにあると、

 平均値は代表値として不適切である。

 中央値の20万のほうが良い。

 同様に、茨城県だけ極端に大きいので、平均値は不適切である。

 

大問4

 2次方程式の文章題いわゆる「動点問題」の典型問題。

 非常によくでるパターンなので、必ずできるようになろう。

 x の値場合分けする

 

(1) 

 0≦x≦6のとき、PはAB上に、QはAD上にある。

   f:id:keimathchem:20190119014606p:plain

 図1のようになるから、

  y=x×x×\frac{1}{2}×6×\frac{1}{3}

  y=x^2

(2)

 6≦x≦12のとき、PはAC上に、QはDと重なる。

  f:id:keimathchem:20190119014759p:plain

底面である三角形APDの高さは 6cm で一定である。

よって、

 y=6×6×\frac{1}{2}×6×\frac{1}{3}

 y=36

つまり yの値は一定である。

(3)

12≦x≦18 の場合も式を出しておく

12≦x≦18 のとき、PはCD上に、QはDと重なる。

  f:id:keimathchem:20190119015051p:plain

x cmとなるのは、図の赤の部分

底面APDの底辺PDの長さは 18-x

よって

 y=(18-x)×6×\frac{1}{2}×6\frac{1}{3}

 y=6(18-x)



0≦x≦6のとき、 y=2x^2 だから

 x^2=12

 x=2\sqrt3

12≦x≦18 のとき、 y=6(18-x)だから

 6(18-x)=12

 x=16

 

大問5

あまり見慣れないタイプかもしれないが、最悪1つずつ調べていけば答えにたどり着く。いい方法が浮かばないなら1つずつ調べていくような力は重要。

 

(1)

 1が出た時、素数(2,3,5,7)が塗りつぶされる。

 2以上はその数の倍数が塗りつぶされる。

  1のマスだけは、素数でも誰の倍数でもないので

  塗りつぶされることはない。

 (2)

  1は斜めの(3,5,7)でビンゴ

  2、4、5、6は縦横斜めにその倍数が並んでいない。 

  3は右端の(3,6,9)でビンゴ

 よって、\frac13

(3)

 1回目でビンゴにならないので、1回目が2,4,5,6について考えればよい。

 1回目が2,4,5,6のなんであれ、(2)の1と3が2回目に出れば必ずビンゴになる。

 また、1回目に2、2回目に5が出た時と、その逆の1回目に5、2回目に2が出た時もビンゴになる

 だから、ビンゴになるのは 4×2+2=10 通り

 よって、\frac{5}{18}

 

大問6

多少設定が難しいと感じるかもしれないが、前半の問題は比較的解きやすいので、そこだけでも得点しておきたい。後半の問題は求める部分の図を書けるかに第一のハードルがある。

 

 (1)

f:id:keimathchem:20190119160158p:plain

 △OEFと△OBFの合同の証明。

接線なので ∠OFE=OFB=90° だから、直角三角形の合同の証明。

 半径だから OE=OB

 共通だから OF=OF

直角三角形の斜辺と他の1辺がそれぞれ等しいので・・・

と証明していく。

直角三角形の合同は実は入試で時々でるが、忘れている子が多い。

忘れている場合は 普通の合同条件でも証明できる。

その場合は例えば、

 二等辺三角形だから ∠OEF=∠OBF で

  ∠EOF=90-∠OEF, ∠BOF=90-∠OBF 

 よって、∠EOF=∠BOF

これと、∠OFE=OFB,OF=OFで一辺とその両端の・・・

という流れで証明できる。

 

(2)

f:id:keimathchem:20190119161700p:plain

EF-BFだから、BFを2倍すればよい。

△OBFは直角三角形だから

 BF^2=36-4

 BF=4\sqrt2

よって、BE=8\sqrt2

 

ECを含む△OECがどんな三角形になるか考える。

OE,OCの長さが分かるので、△OECの角の情報について考えよう。

とりあえず、適当に図を書いて、

f:id:keimathchem:20190119162135p:plain

半径だから OF=3 OB=6

接戦だから ∠OFB=90°

ということは △OBFは 1:2:\sqrt3 の直角三角形

よって、∠BOF=60°

(1)で合同を証明したから、∠EOF=∠BOF=60°

よって、 ∠EOC=180-120=60°

半径だから、 OE=6, OC=3

つまり、△OECも 1:2:\sqrt3 の直角三角形

ゆえに正しい図は

f:id:keimathchem:20190119163103p:plain

となり、

 CE=3\sqrt3

自分で図を書いてみると、EからABに降ろした垂線とECが重なりそうになることに気がつく。ここから△OECが直角三角形ではないかと疑う。

 

図にすると、以下のようになる。

f:id:keimathchem:20190119163601p:plain

さて、このような1発で出せなさそうなので、

「分ける」か「周りを引く」方法で考える。

f:id:keimathchem:20190119164056p:plain

このように赤い四角形から青を引けばよい。

 

青い図形の面積について

a=3\sqrt3 の円を消して考えよう。

BPと円の接点(Fのあった点)をSとおく

f:id:keimathchem:20190119165128p:plain

半径だから、OB=6, OS=3\sqrt2

∠OSB=90° だから、△OSBは直角二等辺三角形

よって、∠SOB=45°

よって、∠POB=90°

ゆえに、△POBも直角二等辺三角形だから

 PB=6\sqrt2

よって、青の面積は

 △POB=6\sqrt2×3\sqrt2÷2

 △POB=18

 

赤い四角形は、扇形と三角形の和に分けられる。

f:id:keimathchem:20190119171123p:plain

△QOBから先に考えよう

 半径だから、OB=OQ=6, OT=3\sqrt3

 よって、△TOB1:2:\sqrt3 の直角三角形

 また、∠TOB=30° よって、QOB=60°

 ゆえに、△QOBは正三角形

 よって、QB=6

 ゆえに、その面積は

  △QOB=6×3\sqrt3÷2=9\sqrt2

次に扇形のほうを見てみよう

 QOB=60° だったから ∠POQ=30°

 半径は OQ=6

 よって、扇形の面積は

  扇形=6×6×π×\frac{30}{360}

  扇形=3π

よって、赤の面積は

 3π+9\sqrt2

 

以上より求める面積は

 3π+9\sqrt2-18